管工事サービス

冷暖房設備工事
冷暖房設備工事とはエアコンの取り付けや移設を行う管工事のことです。コンセント移設、切り替え、内外接続線の壁への固定など専門的な工程がある時には、電気工事士の資格が必要です。
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冷暖房設備工事の工程
① 部屋の養生
冷暖房設備工事は床にエアコンや脚立を置きながらの作業になるので、なるべく厚めのマットで養生します。
② 据付板の取り付け
据付板を壁に水平に取り付けます。室内機はここに引っ掛けて設置するので、しっかりと固定しなければいけません。この時、配管穴がまだないようならば、穴あけ工事も行います。
③ 電線とドレンホースの接続
電線を室内機の基盤に差し込みます。結露水を流すドレンホースを室内機の左右どちらかに取り付けます。
④ 室内機の取り付け
配管、電線、ドレンホースを配管穴に通し、室内機を据付板に取り付けます。
⑤ 配管のルート決め・仕上げ
配管穴から外に出した配管、電線、ドレンホースをまとめて化粧テープで仕上げ、室外機までのルートを決めます。
⑥ 室外機の設置
室外機を設置して配管、電線を接続します。
⑦ 真空引き
接続が完了した配管内を真空ポンプを用いて真空にします。冷暖房設備工事で特に注意したいのが、この真空引きの工程です。この作業によって配管の中を真空乾燥させないと、配管中の不純物によってエアコンが故障する恐れがあります。また、冷房・暖房があまり効かないという事態を招きやすく、エアコンの寿命も短くなりがちです。
⑧ バルブ解放
室外機の配管接続部分にあるバルブを解放します。この工程を経て室外機に封入されていた冷媒ガスが循環して、エアコンが使用できるようになります。
⑧ 穴埋め
配管穴の部分を外からパテで埋めます。
⑧ 試運転
季節に応じて冷房または暖房の試運転をします。ドレンホースからの排出が見られないなどの問題があるようならば、室外機前面のカバーを開けて問題がないかチェックします。
冷暖房設備工事に必要な資格
エアコンの取り付けそのものには資格は必要ありません。実際、DIYを試みる人もいますが、労力がかかる割にはエアコンの損傷や怪我のリスクがあるのも事実です。また、冷暖房設備工事にはエアコン専用コンセント設置などの電気工事が伴うことも少なくありませんが、その場合は電気工事士一種、電気工事士二種いずれかの資格が必要になります。
冷暖房設備工事の注意点
冷暖房設備工事では一戸建てにせよマンションにせよ、壁のどこかに穴を開ける必要があります。間違って柱を貫通してしまうなど、物件の資産価値を落とすことのないようにくれぐれも注意が必要です。また、エアコンを問題なく稼働させるには少なくとも30A以上の契約がなければいけません。もし、足りないようならば契約変更などの準備も必要になってきます。また、標準のコンセントを電源とすると発火・発煙の危険があります。新しく設置する場合には必ずエアコン専用のコンセントを作る工程があり、そのため、電気工事士の資格も必要になるのです。

冷凍冷蔵設備工事
冷凍冷蔵設備工事とは冷蔵庫、冷蔵ショーケースなどを設置する管工事のことです。店舗、オフィス、病院などへの施行が多いものの、一般家庭のニーズもあります。冷凍冷蔵設備工事とは具体的にどのようなことを行うのか解説します。
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冷凍冷蔵設備とは
冷凍冷蔵設備とは、食品などを冷凍・冷蔵保存したり、陳列するための設備のことです。冷凍冷蔵設備工事では主に業務用冷凍庫、業務用冷蔵庫、陳列用冷凍ケース、陳列用冷蔵ケースなどの設置を行います。
冷凍冷蔵設備工事の工程
冷凍冷蔵設備工事は次のような工程で行われます。これらの工程に付帯して、新しいコンセントを開設するなど電気工事が必要になることもあります。
- 冷媒配管工事
- 冷凍冷蔵設備の設置
- 冷凍冷蔵設備の室外機の設置
- 結露防止用ヒーター、庫内およびケース内温度管理センサーの設定
冷凍冷蔵設備の室外機
冷凍冷蔵設備にはさまざまな室外機があり、冷凍冷蔵設備本体とセットになっていることもあれば、本体とは別売りになっていて組み合わせを選択できる場合もあります。いずれにせよ、それぞれの室外機によって冷却温度が異なるため、主な冷却対象・用途によって適切な型を選択しなければいけません。
冷却温度 | 主な冷却対象・用途 |
超低温 (-60℃~-45℃) | ・マグロ・カツオなどの超低温冷凍庫 ・ドライアイス保管用冷蔵庫 |
冷凍 (-45℃~-20℃) | ・冷凍食品のショーケース ・製氷機 ・業務用冷凍庫 |
冷蔵 (-20℃~-5℃) | ・精肉、鮮魚、飲料、乳製品などのショーケース ・弁当、チルド食品のショーケース ・寿司屋などのカウンターケース ・冷水器 ・冷風乾燥庫、熟成庫 |
高温 (-5℃~-10℃) | ・青果用ショーケース ・生花用保管庫 ・キノコ栽培冷蔵倉庫 |
冷凍・冷蔵ショーケースの分類
冷凍冷蔵装置工事では冷凍ショーケース、冷蔵ショーケースを取り付けることも少なくありません。いずれの場合も、ショーケースを冷却する冷凍機が必要になります。ショーケースは冷凍機の取り付け方によって冷凍機別置型と冷凍機内蔵型の2つに大きく分類されます。
① 冷凍機別置型ショーケース
ショーケース同士を連結できるので、商品を並べるスペースを十分に確保できます。連結した複数のショーケースを1台の冷凍機で冷却するのでランニングコストを抑えるのも可能です。また、ショーケースと冷凍機が離れていて、排熱は屋外に行われるので店内に音が響いたり熱がこもったりする心配もありません。ただし、一度設置すると移動は難しく、排水設備も必要となります。さらに、専門的な知識と技術のいる冷媒配管工事も必須です。
② 冷凍機内蔵型ショーケース
ケースの中に冷凍機を内蔵しているので、コンセントにつなげるだけで使用できます。タンクや蒸発装置に排水する仕組みになっているので排水設備を設置する必要もありません。キャスターなどがついていて移動も手軽にできます。しかし、冷凍機の機械音や排熱が店内に影響を及ぼすのはデメリットといえるでしょう。もちろん、複数の冷凍機内蔵型ショーケースを並べることもできますが、冷凍機別置型ショーケースほどの一体感はありません。庫内容量は冷凍機の分だけ少なくなり、収容スペースもどうしても狭くなりがちです。

空調設備工事
空調設備工事とは、空気の温度、湿度、空気清浄などの室内環境を調節する空気調和を行う機械を取り付ける管工事のことです。空調設備にはさまざまな方式があり、それぞれの空間に適したタイプを選択しなければいけません。
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空調設備の役割
① 冷暖房
空調設備の役割の中で最も大きいのが温度の調節です。一般家庭では快適な住環境を保つのに欠かせません。また、店舗では空調設備に不具合があれば売り上げに影響するため、日頃の保守点検が大事です。
② 湿度調整
マンションなどの気密性の高い住宅は、結露を防ぐためにも除湿が重要です。また、逆に乾燥しすぎて健康に影響を及ぼさないように、適切な湿度を管理するのも空調設備の役目です。
③ 空気清浄
高層マンションなどは空気が出入りできる場所が限られているため、どうしても空気がよどみがちです。しかし、空調設備があれば新鮮な空気を施設内に供給することができます。
空調設備の熱輸送の方式
空調設備は熱輸送によって室内の空気を調節しています。たとえば、室外の熱を室内に輸送して部屋をあたためたりしているのです。熱輸送の方式には主に次のようなものがあります。
① 全空気方式
空気だけで熱輸送を行う方式です。適切な状態にした空気をダクトと呼ばれる配管を通して室内に送り込む方式になります。ダクトスペースや空調設備に広いスペースを必要とします。また、冷房も暖房も行いたい場合にはダクトを二重にしなければいけません。
② 水・空気方式
水と空気を併用して熱輸送を行う方式です。ダクトスペースは小さくてすみますが、それぞれのダクトにエアフィルターが必要になります。そのため、細部に至る保守点検が欠かせません。
③ 水方式
水だけを使って熱輸送を行います。空気を使用しないのでダクトスペースは不要ですが、そのかわりに保守整備に手間がかかるエアフィルターを使用します。また、換気は水では行えないので、別途、換気扇や全熱交換器などが必要になります。
④ 冷媒方式
熱輸送に冷媒配管を使用する方式です。家庭用エアコンの熱輸送はこの方式を採用しています。他の熱輸送方式と比較して低価格で高機能という特徴があります。また、年に1度の保守点検は必須と言っても良いでしょう。
空調設備工事の注意点
① 環境に合った空調設備を選択する
空調設備にはさまざまな方式があります。どの方式にもメリットとデメリットがあるので、よく比較して環境に合っているタイプの空調設備を選択するようにしましょう。
② メンテナンスを必ず行う
空調設備には定期的なメンテナンスが重要になります。メンテナンスをしないままでいると、空調設備の中はカビやホコリで一杯になるリスクがあり、空調設備そのものの寿命も短くなりかねません。空調設備に問題が起きていないかどうかは、空気の検査によって知ることもできます。空調設備の保守点検の中には空気の検査もあるのはこのためです。もし、空気の検査で一酸化炭素、カビの胞子などが発見されたら、すぐに対策を講じる必要があります。
空調設備工事の工程
① ダクトのカット
設計図に合わせてダクトをあらかじめカットし、現場に搬入しやすくしておきます。
② 機材搬入
現場に空調設備、ダクトなどの機材を搬入します。
③ ダクトの吊り込み
壁などに傷をつけないように注意しながら、ダクトを天井に設置します。
④ ボード開口
空調設備のユニットを設置するための開口部を作ります。
⑤ 機械設置
空調設備を取り付けます。壁や天井で蓋をして、室内からは排気口とスイッチだけが見えている状態にします。
⑥ 室外機設置
室外機を設置して、機械本体と接続した後で試運転を行います。
⑦ クリーニング
冷暖房ユニットのクリーニングを行います。
⑧ 施行検査と確認
空調設備工事に必要な資格
管工事施工管理技士
空調設備工事などの施工計画作成、工程・品質・安全管理などを担当するための国家資格です。
電気工事士
空調設備工事は電気工事が必要なケースも少なくありません。電気工事士の資格には第一種電気工事士と第二種電気工事士がありますが、一般住宅や店舗の工事ならば第二種電気工事士で十分です。

給水給湯設備工事
給水給湯設備工事は給水設備や給湯設備を設置する管工事のことです。給水システムにも給湯システムにもさまざまなタイプがあり、どれを選択するか決めるところから工事がスタートします。
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給水設備の種類
給水設備は止水栓、給水管、水道メーター、蛇口などで構成されています。給水設備には主に次の3タイプがあります。
① 直結式給水
給水管につなげたパイプから直接給水します。平屋や2階建てならば、この方式で浄水場から送り出された水の圧力だけで給水可能です。
② 中高層直結式給水
中高層のマンションなどで、増圧ポンプで水圧を高めて給水します。
③ 受水槽式給水
給水管から受水タンクを通過して、屋上などに設置した受水槽に水を貯めてから給水します。
給湯設備の種類
給湯設備は大きく分けて貯湯式と瞬間式があります。
① 貯湯式
ガス代や電気代が安くなる早朝や深夜にまとめてお湯を沸かしておいて、給湯設備の貯湯タンクに蓄えておく方式です。光熱費の節約になりますが、貯湯タンク内のお湯を使い切ってしまうと、新しいお湯が沸くまで時間がかかります。
② 瞬間式
お湯を使う瞬間に、ガスや電気でお湯を沸かす方式です。ここ数年、瞬間式が主流になりつつあります。
給水管・給湯管の種類
給水給湯設備工事の中でもメインとなるのが、給水管・給湯管の設置です。素材ごとに給水向け、給湯向けのものがあるので注意が必要です。
① 給水用
水道用耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管、水道用硬質塩ビライニング鋼管、水道用ポリエチレン粉体ライニング鋼管など。
② 給湯用
水道用耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管、水道用耐熱性硬質塩ビライニング鋼管など。
③ 給水・給湯兼用
水道用銅管、架橋ポリエチレン管、ポリブデン管など。
給水設備工事のポイント
給水設備は洗面・浴用・飲用などに使用できる安全な水を供給しなくてはいけません。止水管、給水管、水道メーター、蛇口、給水管、給水タンク、給水ポンプなどを正しく取り付けるように注意が必要です。給水設備の各パーツが適切に配置されているからこそ、地中の配水管を高圧で流れる水を欲しい量だけ引き込めるようになっているのです。
給湯設備工事のポイント
水を加熱して適切な水温にして、飲用や洗浄用として供給する際、ガスや電気などの何らかの熱源を使用します。したがって、複合的なシステムを構築するための知識や技術が必要です。省エネ、コストパフォーマンス、耐久性なども考慮し、効率の良い給湯設備を構築する技量が問われます。
給水給湯設備工事に関連する資格
給水給湯工事に関連する資格には給水装置工事主任技術者があります。給水装置工事主任技術者は給水装置を管理・維持・運用するための国家資格です。水道法に基づいた次のような作業は給水装置工事主任技術者の資格がなければできません。
- 給水設備工事に関する技術管理
- 給水設備工事に従事する人の技術指導と監督
- 給水設備の構造や材質が水道法の基準を満たしているかどうかの確認
以上のように給水装置工事主任技術者は、給水給湯設備工事の根幹にかかわる部分を担うといっても過言ではありません。資格取得にあたっては、給水設備工事に関して3年以上の実務経験があり、メーター交換・取り付け・取り外しなどの経験が必要になります。

ガス管配管工事
ガス管配管工事とはガス管を配置して、家庭や店舗でガスを使えるようにする管工事のことです。ガスにはプロパンガスと都市ガスがありますが、それぞれ工事内容などが異なるので注意しなければいけません。
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都市ガスのガス管配管工事
地中に埋め込まれた配管から、家庭や店舗にガスを供給しているのが都市ガスです。都市ガスのガス管配管工事では、地域のガス事業者のルールに従ってガス機器、給排気設備、ガスメーターを設置し、配管ルートを決めるようにしなければいけません。また、都市ガスは亜鉛メッキ鋼管を土の中に埋設しているため、経年劣化によりガス管が腐食します。腐食したガス管をそのまま使用しているとガス漏れの危険があります。そのため、およそ20年ごとに取り替えなければいけません。
プロパンガスのガス管配管工事
プロパンガスは家庭や店舗に設置されたボンベからガスを供給しています。ガスメーター、調節器、ガスボンベ、ガス漏れの際にガスを自動的に遮断するヒューズガス栓などを設置することが主な工事内容です。プロパンガスは災害防止、適正取引のために液化石油ガス法により製造・販売が厳しく規制されています。プロパンガスのガス管配管工事に関しても、液化石油ガス法により液化石油ガス整備士のみが行えるように定められています。
ガス管配管工事に必要な資格
ガス管配管工事は危険も伴うため、無資格で行うことはできません。ガス管配管工事やそれに伴うガス機器の設置に必要な資格には次のようなものがあります。
① ガス主任技術者
一般家庭向けの燃料ガスに関する製造、供給などに関して保安監督を行うための国家資格です。ガス事業法に基づいてガス管配管工事の保安、監督、整備、指導などを行います。
② 液化石油ガス整備士
一般家庭用のプロパンガス供給設備、消費設備の設置、取り替えなどを行う際に必要な資格です。
③ 簡易内管施工士
都市ガスのガス機器の移設、ガス栓の位置替えや増設などを行うための資格です。戸建て住宅から集合住宅まで、さまざまなケースに対応しています。
④ ガス可とう管接続工事監督者
ガス機器とガス栓を接続するガス可とう管の取り替えは、この資格がなければ行うことができません。風呂釜や給湯機の取り替え時などに必要になってくる作業です。
⑤ ガス消費機器設置工事監督者
大型湯沸かし器、風呂釜などのガス機器の設置には排気筒が必要です。この排気筒の設置に必要な資格です。
⑥ ガス機器設置スペシャリスト
ガス機器の設置、施行などに必要な知識と技術を持つことを証明する資格です。家庭用瞬間湯沸かし器、風呂釜の設置・施行などに必要となります。ガス可とう管、プロパンガス用継手金具付低圧ホースの接続工事なども可能です。

ダクト工事
ダクト工事とはダクトを取り付ける管工事のことです。ダクトとは気体を運ぶ管のことですが、天井裏などに設置されるため、普段はあまり目にする機会はありません。しかし、空調、換気、排煙などによって空気の流れを作り、快適な住環境を守るのに欠かせないものです。さまざまな材質でできた製品があるので、用途に応じて適切な製品を選択する必要があります。
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ダクト工事の種類
① 空調ダクト工事
冷暖房機器などの空調機器からの風を室内に流すためのダクトを設置する工事です。空調機器にダクトをつなぐのが主な作業になります。風を出したい場所に吹き出しファンを取り付けますが、ダクトが長い場合には途中に吸い込みファンを取り付けてスムーズに風が流れるようにします。
② 換気ダクト工事
室内の空気を入れ替えるためのダクトを設置する工事です。特に飲食店の場合は空気だけではなく、煙や臭いの排出にも使用されます。ダクトの両端に排気口、吸気口を取り付け、さらにその途中にストレートシロッコファンという装置を設置し、よどみなく換気が行えるようにします。
③ 排煙ダクト
排煙ダクトは火災の際に、素早く煙を排出するためのダクトです。ダクト内の圧力が高く、風速がはやいことも特徴で、高圧ダクト、高速ダクトとも呼ばれています。消防法により点検とその報告が義務付けられています。
ダクト材の種類
ダクト工事で使われるダクト材は多種多様です。それぞれ次のような特徴があります。
特徴 | |
亜鉛メッキ鋼板 | ・空調、換気、排煙ダクトすべてに使われている。ただし、排煙ダクトに使用する際には厚みが必要。 ・丸ダクト、角ダクトなどさまざまな形状に加工できる。 ・塩害、サビなどに弱いので、屋外で使用する際には塗装が必要。 |
ステンレス鋼板 | ・塩害、腐食、キズに強く、屋外で使用できる。 ・工場などダクトがむき出しになる環境にも適している。 ・丸ダクト、角ダクトなどさまざまな形状に加工できる。 ・亜鉛メッキ鋼板と比較すると高価。 |
ガルバニウム鋼板 | ・亜鉛とアルミニウムの合金メッキ。 ・亜鉛メッキ鋼板よりは腐食に強い。 ・ステンレス鋼板より安価で、見た目も良い。 ・キズに弱い。 |
塩ビコーティング鋼板 | ・腐食、サビ、薬品に強い。 ・薬品工場、病院などの排気ダクトに使用される。 ・熱や火に弱い。 |
グラスウールダクト | ・吸音性が良い。 ・保温効果がある。 ・サビ、腐食の心配がない。 ・映画館、ホール、会議室など空調設備の音を小さくしたい空間に最適。 |
ダクト工事の特徴
管工事の中でも水道管、ガス管などは途中で水やガスが漏れないように非常に頑丈な管が使われています。つなぎ目もボルトなどでしっかりと固定されています。一方、ダクトを通る空気は多少漏れても問題ありません。そのため、水道管やガス管と比較して簡単な作りになっています。つなぎ目もボルトではなくテープやコーキングが使われていることが特徴です。
ダクト工事に必要な資格
ダクト工事を監督するには資格が必要ですが、管理者の下で作業にあたるだけならばとくに資格は問われません。
① 管工事施工管理技士
水道管、ガス管などの配管工事同様に、ダクト工事の監督を行うには管工事施工管理技士の資格が必要です。
② 建設板金技能士
この資格がなければダクト工事を行えないというわけではありませんが、ダクト工事に必要な技術を持っていることを証明する資格です。試験は都道府県ごとに実施されています。
③ 登録ダクト機関技能者
こちらもダクト工事に必須の資格ではありません。しかし、ダクト工事の現場調整など監督的な仕事を行えるようになります。

浄化槽工事
浄化槽とは水洗トイレからの汚水、台所排水、洗濯排水、浴室排水などを浄化して河川に放流する設備です。東京を含め、現在でも下水道の通っていないエリアは各所に存在しています。そのような場所では浄化槽を設置するように浄化槽法で定められています。浄化槽工事とは、そのような浄化槽を設置する管工事のことです。
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浄化槽の仕組み
浄化槽にはさまざまな汚水処理方式がありますが、家庭向けによく設置されるのは合併処理浄化槽です。合併処理浄化槽では次のようなプロセスで汚水が浄化されています。
① 第一嫌気ろ床槽
汚水はまず嫌気ろ床槽を通り、固形物が取り除かれます。この時、ろ材に置かれている嫌気性微生物が溶解性物質を除去します。
② 第二嫌気ろ床槽
次の嫌気ろ床槽でも同じ処理を繰り返します。
③ 接触ばっ気槽
接触材の表面に置かれた好気性微生物が溶解性物質を除去します。この時、微生物は溶解性物質を食べながら成長していきますが、最後に汚泥として沈殿していきます。そして、上澄みにきれいになった処理水が分離されますが、これをさらに塩素剤で消毒して河川などに放出します。
浄化槽工事の工程
① 事前調査
設置場所の広さ、配管路の状況と放流先、地盤、地下水位、湧き水、浄化槽の施工時や設置後の環境に及ぼす影響について調査します。官公庁へ必要な届け出を行います。
② 仮設工事
整地をして、浄化槽の位置を決めるために地縄張りをします。
③ 掘削工事
バックホーなどの掘削機械を用いて土砂を基礎地盤まで掘削します。固い地盤はオープンカット工法、軟弱な地盤は山留め工法など用いられます。
④ 基礎工事
地盤を強固にするために割栗石、砂利などを敷き詰めます。さらに、高さの調節を行うために捨てコンクリートを施した後、浄化槽本体を水平に設置するために鉄筋コンクリートを打ちます。
⑤ 据付工事
浄化槽をクレーン等で所定の場所に吊り下ろします。水平に正しい位置に置かれたことを確認した後、槽内を水で満たします。
⑥ 埋戻工事
石などの混入がない土砂で浄化槽のまわりを埋め戻します。
⑦ 上部スラブ工事
雨水などが浄化槽内に侵入してきたり、浄化槽が浮くのを防止するためにスラブコンクリートを打ちます。
⑧ 試運転
配管の接合状態を確認して、試運転を行います。
浄化槽工事における配管工事の注意点
水洗トイレ、キッチン、風呂、洗面所など室内のすべての排水を配管によって浄化槽へ接続し、放流側を側溝などに導くのが基本です。この時、雨水、ガレージなど屋外の洗い場の配水管は接続できません。また、キッチン、風呂などは臭気が室内に入らないようにトラップますにしますが、二重トラップにならないように注意が必要です。